ダスティガスティのラスク工房

▼恩師が語るダスティガスティ物語
インタヴュー ~ダスティガスティの名づけ親・毛玉先生~
聞きて:烏山奈久世(からすやま・なくよ)フリーライター
烏山:先生はダスティガスティの小学校の担任だったそうですね。二人はどんな生徒でしたか
毛玉:ちょっと毛色は違うけど、仲のいいのきょうだいでしたよ。作文の宿題で「将来はラスク屋さんになりたい」と書いてきたのはダスティ。ガスティの方はいたずら好きで、遊んでばかりで作文は書かず仕舞いでした。まあ、いいんですよ、宿題なんて出さなくても。ちょっと考えるきっかけになればね。
二人が卒業してしばらくたったころ、気がついたら、本当にラスク屋さんを始めることになっていて、驚きました。パン屋じゃなくて?と訊き返しちゃいましたよ。それで、お店の名前は何がいいか、って、相談に来てくれたので、二人でやるなら「ダスティガスティ」がいいんじゃないかと答えたら、本当に採用してくれて。
別に安易に名前を並べただけじゃなくて、実際、二人はタイプが正反対で、いいコンビなんです。内気だけど、研究熱心で新しいアイディア生み出すダスティと、社交的で楽観的、体力もあるガスティ。きょうだいだから、というわけじゃありませんが、一人で何かやるよりも、二人のほうが、ずっといい仕事ができるタイプの二人なんです。
烏山:それで「ダスティガスティ」が誕生したんですね
毛玉:ええ。それでお店ができたのはいいけど、すぐに人気が出てしまったでしょう?せっかく夢を叶えてラスク屋さんになったのに、売り切れるのが早く、お客さんに「もうないの?」とがっかりされるのがつらい、と相談に来てくれて。そのころちょうど私も学校を定年退職して、友人と「花とポストカード」という会社を立ち上げたところで。物件探しでお世話になったフワフワ不動産の穂香梨さんをダスティガスティに紹介したんですよ。それでやっぱり、今のお店では生産量に限界があるってことで、新しい場所を探すことになったんです。
烏山:それが今の店舗なんですね。
毛玉:ええ。最初はなかなか見つからなくて、諦めかけたんですけどね。ある日フワフワ不動産の穂香梨さんが飛んで来たんです。ピザ屋をやめて、カレーの修行に行きたいというお客さんがいると。オーブンなどの設備があるから、できればそのまま使ってほしい、という条件で、ダスティガスティには理想的な物件でした。穂香梨さんと私、ダスティガスティの二人と四人ですぐに見に行って、その場で決まりました。一番喜んでたのは穂香梨さんでしたね。
烏山:店舗移転後のダスティガスティにはどんな変化が?
毛玉:生産量が増えて、お客さんを売り切れでがっかりさせるようなことが減って、気持ちが楽になったのか、新作ラスクのアイディアも今まで以上に遊び心が出てきましたね。見て楽しい、食べて美味しい。
烏山:先生が立ち上げた事業のほうはその後?
毛玉:「花とポストカード」ですね。ちょっとおかしな名前ですけど、アートや演劇、映像、音楽関係のイベントや事業をプロデュースする会社なんです。ええ、かつての教え子たちがいろんな業界で活躍の場を求めているけど、意外とこの世界、壁があるというか、ちょっとしたことなんですけど、背中を押してやるような仕事ができないかなあと。社名の由来?ああ、昔、同名のタイトルの映画があったんです。今の方達はご存じないでしょうけど(笑)


